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なぜ、シギ・チドリの数を数えるのか?

世界を行き交うシギ・チドリ類を日本だけで守っていくことはなかなか難しいのですが、国外には水鳥のネットワークが構築され、中継地の日本としても生息地の保全の他にも貢献できることは数多くあります。

そのひとつが、私も関わっているシギ・チドリ類のモニタリング調査です。モニタリングというのは、定期的に監視をしておくということです。シギ・チドリ類が増えたか減ったかというのは、毎年観察している方には肌身をもって感じることですが、説明しようとすると客観的な資料が必要となります。しかし、減少に気づいてから数を数え始めても手遅れで、普段を把握しながら変化を感知するセンサーを準備しておく必要があります。

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ラムサール条約で生息地を守る

国外で、シギやチドリ類をはじめとした水鳥に関する保護の枠組みとして有名なのは第2回にも出てきたラムサール条約でしょう。正式な名称は「特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約」で1971年2月2日にイランのラムサールで採択されました。水鳥の生息にとって国際的に重要な湿地を登録し、湿地を登録した国は、湿地の適正な利用と保全について計画をつくり実施していきます。

現在の条約締結国は169カ国、国際的な基準をクリアし条約に登録されている湿地は2,303カ所、面積は、約2,289,000平方kmにもなります。日本国内では50カ所の条約登録湿地があり、国内最大級のシギ・チドリ類が集まる東よか干潟(大授搦)などが含まれます。国際的に重要な湿地の基準というのは、水鳥に関する部分では以下の3つのどれかに該当する必要があります。

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アザミ学事始の「その6」は北海道の高山生のアザミを取り上げる。前回、本州の高山生種群ではキソアザミ群を取り上げ、この群が山域ごとに種類が置き換わっていく様子を紹介した。しかし、北海道の高山では登場する種は多くなく、分布の状況は複雑ではないため、種類ごとに解説していくことにする。

1.チシマアザミ─正体が正しく捉えられていなかったアザミ


タイプ7
チシマアザミCirsium kamtschaticum Ledeb. ex DC.(図1、2)は、花期に根出葉が生存せず、中型の頭花を点頭して咲かせるので、タイプ7で表すことができる。この点は本州の高山生アザミとして取り上げたキソアザミ群と同じである。チシマアザミとその近縁種群はキソアザミ群とかなり近縁と考えられるが、総苞片の腺体がないか、あっても腺体は白色で退化的であることで区別される。

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なんと半減した日本のシギ・チドリ類

さて、皆さんは水辺に行かれて鳥が多いなあと感じられたことはありますか? カモ類やカモメ類はそう感じられることがあるかもしれません。しかしながら、シギ・チドリ類は、昔から干潟を観察しているバードウォッチャーの方に話を聞くと目に見えて減ったとおっしゃる方が多いです。現在、数1000羽単位でシギ・チドリ類の群れが観察できるところは国内に多くはありません。

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事務局Tです。 4月上旬のある日、「日本のスミレ類早見表」と「増補改訂 日本のスミレ」を使って本当にスミレが同定できるのか検証してきました。 正直なところ、これまで「スミレはスミレ」と同定を放棄していました。 「写真を撮って後で調べよう」とは思うのですが、そもそもどこを撮れば良いのか......。 そんな「スミレ初心者」にして、苦手意識のある私ですが、果たして同定できるのでしょうか。

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シギチの生息地の「湿地」とはどのようなところか?

シギやチドリは「湿地」に生息しています。みなさんは、湿地というとどのような環境を思い浮かべますか? 木がまばらに立ち、草と間に池の水面が見え隠れするような湿原を多くの人は想像するのではないでしょうか。

1971年に「特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約」として採択されたラムサール条約※では、「湿地とは、天然のものであるか人工のものであるか、永続的なものであるか一時的なものであるかを問わず、更には水が滞っているか流れているか、淡水であるか汽水であるか塩水であるかを問わず、沼沢地、湿原、泥炭地 又は水域をいい、低潮時における水深が6メートルを越えない海域を含む。」(条約第11項)と定義されています。

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いがりまさしさんに、今回の早見表についてご寄稿いただきました。(図鑑jp事務局)

スミレの「類」とは?

拙著『山溪ハンディ図鑑 増補改訂 日本のスミレ』では、いくつかの種をまとめて「類」というカテゴリーを作っている。実は、これは分類学上の正式な用語ではない。属と、種の間に置くとしたら、「亜属Subgenus」「節Sect.」「亜節Subsect.」である。

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はじめに

 日本のスミレ属は約60種類。たった60種類、されど60種類。図鑑を使う基本テクニック「総ページめくり」でも、同じ仲間の微妙な違いを複合的に識別しなくてはいけないので、ページをめくっていくだけでは何がなんだか分からなくなります。そのため、まず属を「類*1」に分けるのがおすすめで、そうすると種がぐっと絞られ、同定の近道となります。

 この冊子では『山溪ハンディ図鑑 増補改訂日本のスミレ』のp.2「類への検索表」を初心者にも使いやすいように再編集して一覧表にしました。ただし、分かりやすくするために、例外的な形のものを省いてあるので、あくまでも総合判断の目安として使ってください。

 一覧表を活用して、①キスミレ類、②キバナノコマノツメ類、③ニョイスミレ類、④タチツボスミレ類、⑤イブキスミレ類、⑥ニオイスミレ類、⑦スミレサイシン類、⑧ウスバスミレ類、⑨ミヤマスミレ類の9つの類*2に分ければ、あとはひとつひとつ図鑑をチェックしていけば種にたどり着きます。この一覧表を活用すれば、自然とスミレ属全体の識別力が向上するはずです。

*1 『改訂新版 日本の野生植物』(平凡社)では「節」となっています。
*2  ここでは、分布が限定されている「シレトコスミレ類」「オオバタチツボスミレ類」「ツクシスミレ類」「ウラジロスミレ類」は取り扱いません。

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