専門家の回答
平岡先生(山階鳥研)
平岡先生(山階鳥類研究所)からコメントがありましたので掲載します(事務局)
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お示しの画像の鳥ですが、野鳥ではなくて家禽のアヒルだろうと思います。カモの仲間であることは全体の体型、くつべらのような嘴、みずかきのある足などからわかりますね。その上で、野鳥ではないと考えられる理由は、野鳥に羽色がぴったりの種がいないこと、そして体型です。この鳥はお尻が、といってよいか、体の後端が、というべきかもしれませんが、でっぷりと大きくないですか?ご自身の撮影された、はっきりと野鳥とわかるカモの仲間が陸に上がっている写真がありましたらそういった写真と比較してみてください。こんなにお尻がでっぷりしてないはずです。
羽色のことですが、家禽のアヒルは、野鳥のマガモを飼い馴らして品種改良したもので、マガモと同じ羽色のものも、全身が白いものもいますが、それ以外にもまちまちの色彩のものがいます。それは家畜のイヌやネコ、ウシやブタ、家禽のニワトリがまちまちの色をしているのと同じです。
名前が出ているオカヨシガモですが、嘴が黒くて頭部も黒っぽいのでそのような名前が出てきたのかなと思いますが、オカヨシガモの雄の頭部はこんなに頭部が黒いことはないでしょう(またオカヨシガモの雌は嘴が黒と橙色にはっきり塗り分けになっていますので除外できます)。それから写真の鳥は翼が半開きで翼のどの部分が写っているのかわかりづらいですが、オカヨシガモの雄であれば次列風切に大きな白斑があり、その前に黒、そのまた前に栗色というパターンがありますので、写真のようには見えないと思われ、翼のパターンの上からもオカヨシガモは除外できます。
カモ類は次列風切に種ごとに目立つパターンがあり、この部分を「翼鏡」といって識別の大きな手がかりになります。オカヨシガモの翼のパターンは「新版日本の野鳥」(山と溪谷社)p. 46(https://i-zukan.jp/contents/20/viewer?genre=1&page=47)をご覧になってください。
もしお持ちであれば、画像の鳥の翼の上面がもっときちんと写っている写真があれば拝見したいです。
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お示しの画像の鳥ですが、野鳥ではなくて家禽のアヒルだろうと思います。カモの仲間であることは全体の体型、くつべらのような嘴、みずかきのある足などからわかりますね。その上で、野鳥ではないと考えられる理由は、野鳥に羽色がぴったりの種がいないこと、そして体型です。この鳥はお尻が、といってよいか、体の後端が、というべきかもしれませんが、でっぷりと大きくないですか?ご自身の撮影された、はっきりと野鳥とわかるカモの仲間が陸に上がっている写真がありましたらそういった写真と比較してみてください。こんなにお尻がでっぷりしてないはずです。
羽色のことですが、家禽のアヒルは、野鳥のマガモを飼い馴らして品種改良したもので、マガモと同じ羽色のものも、全身が白いものもいますが、それ以外にもまちまちの色彩のものがいます。それは家畜のイヌやネコ、ウシやブタ、家禽のニワトリがまちまちの色をしているのと同じです。
名前が出ているオカヨシガモですが、嘴が黒くて頭部も黒っぽいのでそのような名前が出てきたのかなと思いますが、オカヨシガモの雄の頭部はこんなに頭部が黒いことはないでしょう(またオカヨシガモの雌は嘴が黒と橙色にはっきり塗り分けになっていますので除外できます)。それから写真の鳥は翼が半開きで翼のどの部分が写っているのかわかりづらいですが、オカヨシガモの雄であれば次列風切に大きな白斑があり、その前に黒、そのまた前に栗色というパターンがありますので、写真のようには見えないと思われ、翼のパターンの上からもオカヨシガモは除外できます。
カモ類は次列風切に種ごとに目立つパターンがあり、この部分を「翼鏡」といって識別の大きな手がかりになります。オカヨシガモの翼のパターンは「新版日本の野鳥」(山と溪谷社)p. 46(https://i-zukan.jp/contents/20/viewer?genre=1&page=47)をご覧になってください。
もしお持ちであれば、画像の鳥の翼の上面がもっときちんと写っている写真があれば拝見したいです。
回答日2019年05月08日
akagera78
平岡先生、回答ありがとうございます。家禽のアヒルとは、考えにありませんでした。実のところこの鳥を撮った友人から見せてもらって、判断がつかず投稿させていただいた次第で、写真はこの一枚のみだそうです。確かにお尻がデブっています。これからの観察に視界が広がりました。ありがとうございました。
回答日2019年05月09日
回答