叶内拓哉 図鑑には載ってない野鳥の話
第3回 ムクドリはなぜ集まるのか?
2017-11-21
この時期になると、ムクドリが大きな群れになり、駅前などにねぐらを作ることが各地で話題になります。山や河原などならいいのですが、最近は決まって市街地で、それも数万羽という規模になるので、近隣の人にとっては確かに厄介者です。
ねぐらとなる場所は、とにかくビルの明かりや街灯のある明るい場所で、駅前や市街地の街路樹です。「うるさい」ということはもちろんですが、実際にうるさいのはねぐらに入ってきた1、2時間くらいで、それよりも「糞害」の方が嫌がられています。
当然、近隣の人は役所に苦情を言い、苦情を受けた役所は追い払うなどの対策をとることになります。
その対策にはこれまで、ムクドリの嫌がる音(鳥が苦しんでいる鳴き声や、猛禽類の声など)を流して追い払う方法がよく使われていました。その音が流れると、いったんは警戒して飛び立ちますが、多くの場合はまたすぐに戻ってきてしまいます。ずっと繰り返して続ければ来なくなりますが、結局、別の明るい場所へ移動するだけなので、今度はそちらが迷惑します。
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