専門家の回答
小林先生(長池公園)
suzukiさん、yamasyokuさんにコメントいただきましたが、同様のショウジョウスゲで小林先生から回答がありましたので掲載します(事務局)
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種名
ショウジョウスゲ
確からしさ
★★☆
識別ポイント
生育環境、分布、全形、小穂の形態
参考図鑑
日本のスゲ(文一総合出版)、日本カヤツリグサ科植物図譜(平凡社)ほか
コメント
結論から申しますと、suzukiさま、yamasyokuさまが既にご意見されていますとおり、ショウジョウスゲで良いと思います。
一見、見たことがあるような無いような感じのスゲで悩んでしまいましたが、suzukiさまの鋭いご考察を拝見して納得です。
スゲ属植物はとにかく種類が多く、絵合わせにも限界があり、どう調べて良いか困ってしまう分類群ですね。
写真は1枚しかありませんが、撮影地は詳しくわかっていますし、この写真から判別できる外見の特徴をとにかく書き並べてみると、ピッタリと当てはまる種類はごく絞られてきます。確認できる生態的、形態的特徴を整理してみましょう。
(※細かい専門用語につきましては、各種図鑑の用語解説ページをご覧下さい。)
・撮影時期は6月、滋賀県伊吹山(標高約1300m)の山頂で撮影。写真で見る限り、草原的な環境に生えていた様子。
・周囲に写っている植物(ヨモギ、シモツケソウ、ワレモコウなど)と比べて背丈が高い。(おそらく30cm以上はある。)
・6月時点で、葉よりも花茎が高く伸びている。茎は太く直線的で、一ヶ所から数本が出て大きな株を作っている。(叢生)
・先端に赤茶色の雄小穂が1本あり、大きくて目立つ。
・雌性の側小穂(数本)は茎に沿着しているために見えづらいが、その鱗片は濃褐色に色付いているのがわかる。
・小穂の付け根にある苞葉は小穂よりも短い。株元の前年度の葉は上のほうが枯れ、下のほうは青々としているように見える。(半常緑?)
伊吹山で見られる大型のスゲ属植物の中から上記の特徴全てに一致する種を探してみると、
私の調べた限りでは、やはりショウジョウスゲのみが該当しました。
果苞の毛の様子や株の根元(基部の鞘という)の色なども確認できれば、さらに確実なのは言うまでもありません。
このように、スゲ属植物には、発見時にしっかり記録しておくべき識別ポイントが複数あります。
じっくり観察する余裕が無い時には、最低限どの部分を記録しておけば良いか調べた上で、複数枚、撮影しておくのがお勧めです。
しかしながら、そのポイントを知るのにも、現場で図鑑等を参照する必要があります。こんな時こそ、図鑑.jpの出番かもしれませんね!
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ショウジョウスゲ(写真)の掲載ページ一覧
https://i-zukan.jp/category/syu?category_id=3472
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種名
ショウジョウスゲ
確からしさ
★★☆
識別ポイント
生育環境、分布、全形、小穂の形態
参考図鑑
日本のスゲ(文一総合出版)、日本カヤツリグサ科植物図譜(平凡社)ほか
コメント
結論から申しますと、suzukiさま、yamasyokuさまが既にご意見されていますとおり、ショウジョウスゲで良いと思います。
一見、見たことがあるような無いような感じのスゲで悩んでしまいましたが、suzukiさまの鋭いご考察を拝見して納得です。
スゲ属植物はとにかく種類が多く、絵合わせにも限界があり、どう調べて良いか困ってしまう分類群ですね。
写真は1枚しかありませんが、撮影地は詳しくわかっていますし、この写真から判別できる外見の特徴をとにかく書き並べてみると、ピッタリと当てはまる種類はごく絞られてきます。確認できる生態的、形態的特徴を整理してみましょう。
(※細かい専門用語につきましては、各種図鑑の用語解説ページをご覧下さい。)
・撮影時期は6月、滋賀県伊吹山(標高約1300m)の山頂で撮影。写真で見る限り、草原的な環境に生えていた様子。
・周囲に写っている植物(ヨモギ、シモツケソウ、ワレモコウなど)と比べて背丈が高い。(おそらく30cm以上はある。)
・6月時点で、葉よりも花茎が高く伸びている。茎は太く直線的で、一ヶ所から数本が出て大きな株を作っている。(叢生)
・先端に赤茶色の雄小穂が1本あり、大きくて目立つ。
・雌性の側小穂(数本)は茎に沿着しているために見えづらいが、その鱗片は濃褐色に色付いているのがわかる。
・小穂の付け根にある苞葉は小穂よりも短い。株元の前年度の葉は上のほうが枯れ、下のほうは青々としているように見える。(半常緑?)
伊吹山で見られる大型のスゲ属植物の中から上記の特徴全てに一致する種を探してみると、
私の調べた限りでは、やはりショウジョウスゲのみが該当しました。
果苞の毛の様子や株の根元(基部の鞘という)の色なども確認できれば、さらに確実なのは言うまでもありません。
このように、スゲ属植物には、発見時にしっかり記録しておくべき識別ポイントが複数あります。
じっくり観察する余裕が無い時には、最低限どの部分を記録しておけば良いか調べた上で、複数枚、撮影しておくのがお勧めです。
しかしながら、そのポイントを知るのにも、現場で図鑑等を参照する必要があります。こんな時こそ、図鑑.jpの出番かもしれませんね!
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ショウジョウスゲ(写真)の掲載ページ一覧
https://i-zukan.jp/category/syu?category_id=3472
回答日2018年09月22日
ふゆき
皆さん、ありがとうございます。
とっても参考になりました。
同定のポイントをわかって撮影して来ないとわからないですね。
実はまだこの手のスゲの写真があり、何がポイントかわからないまま写真を撮っていますので、今後ともよろしくお願いします!
とっても参考になりました。
同定のポイントをわかって撮影して来ないとわからないですね。
実はまだこの手のスゲの写真があり、何がポイントかわからないまま写真を撮っていますので、今後ともよろしくお願いします!
回答日2018年09月23日
回答
suzuki
ショウジョウスゲでしょうか。まだ少し若くて、雌小穂が苞から出てきていませんが。頂小穂が雄性で細長い棒状・ベージュ色であるところ、側小穂の雌小穂が濃い茶色であるところ、花茎が葉身よりやけに長くて倒れているところ、去年の枯れた葉がたくさん残っているところがそれっぽいです。
回答日2018年09月22日
yamasyoku
suzukiさんの様なちゃんとした説明はできませんが、私もパッと見ショウジョウスゲかな、と思いました。
回答日2018年09月22日