専門家の回答
小林先生(長池公園)
小林先生(長池公園副園長)からコメントがありましたので掲載します(事務局)
***
種名
オオヤマカタバミ
確からしさ
★★★
識別ポイント
花と葉の形態、苞の位置、生育分布
参考図鑑
山に咲く花、増補改訂版フィールドで使える図説植物検索ハンドブック、東京都の自然第19号(東京都高尾自然科学博物館)、1998年版埼玉県植物誌(埼玉県教育委員会)
コメント
秩父で撮影されたお写真の植物は、ご推察のとおりオオヤマカタバミでよろしいかと思います。
とても珍しい植物ですので、撮影後に再度画像を見直し、疑念を抱いて下さったことに敬意を評します。
オオヤマカタバミの主な特徴は以下となります。
①山地性で大きな群落を作らず、1株しかないこともある。
②花は最盛期もうつむくように下を向く。(他種は通常、水平から斜め上を向く。)
③小葉は丸みが無く角張っており、花期にはまだ折り畳まれている。(ただし他種でも葉の展開が遅い場合がある。)
④苞は茎の先端部にある。(他種の苞は茎の途中にある。)
これらの特徴はいずれも写真の植物と一致すると思います。
目にする機会の多いミヤマカタバミの開花期の写真を参考までに添付します。(※写真は変種のカントウミヤマカタバミ)
群落を作り、花が斜め上を向いていることや、開ききった葉の形も異なっていることにご注目下さい。
なお、参考情報として「東京都の自然第19号(東京都高尾自然科学博物館)」の「八王子城山及びその付近の主な植物(2):渡嘉敷祐」には標本等に基づくオオヤマカタバミの全国分布について非常に詳しく記されていますが、この中に埼玉県秩父地方での記録も載っていました。
また、「1998年版埼玉県植物誌(埼玉県教育委員会)」にも“秩父や奥武蔵の落葉広葉樹の林床で腐植土の所、谷間のやや陰湿な地にまれに生育”との記載がありました。
いずれにしても、出会うことの少ない貴重な植物ですので、機会がありましたらぜひ特徴的な果実(※カタバミに似た大きな円柱形をしているそうです。)も確認してみていただければ幸いです。
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種名
オオヤマカタバミ
確からしさ
★★★
識別ポイント
花と葉の形態、苞の位置、生育分布
参考図鑑
山に咲く花、増補改訂版フィールドで使える図説植物検索ハンドブック、東京都の自然第19号(東京都高尾自然科学博物館)、1998年版埼玉県植物誌(埼玉県教育委員会)
コメント
秩父で撮影されたお写真の植物は、ご推察のとおりオオヤマカタバミでよろしいかと思います。
とても珍しい植物ですので、撮影後に再度画像を見直し、疑念を抱いて下さったことに敬意を評します。
オオヤマカタバミの主な特徴は以下となります。
①山地性で大きな群落を作らず、1株しかないこともある。
②花は最盛期もうつむくように下を向く。(他種は通常、水平から斜め上を向く。)
③小葉は丸みが無く角張っており、花期にはまだ折り畳まれている。(ただし他種でも葉の展開が遅い場合がある。)
④苞は茎の先端部にある。(他種の苞は茎の途中にある。)
これらの特徴はいずれも写真の植物と一致すると思います。
目にする機会の多いミヤマカタバミの開花期の写真を参考までに添付します。(※写真は変種のカントウミヤマカタバミ)
群落を作り、花が斜め上を向いていることや、開ききった葉の形も異なっていることにご注目下さい。
なお、参考情報として「東京都の自然第19号(東京都高尾自然科学博物館)」の「八王子城山及びその付近の主な植物(2):渡嘉敷祐」には標本等に基づくオオヤマカタバミの全国分布について非常に詳しく記されていますが、この中に埼玉県秩父地方での記録も載っていました。
また、「1998年版埼玉県植物誌(埼玉県教育委員会)」にも“秩父や奥武蔵の落葉広葉樹の林床で腐植土の所、谷間のやや陰湿な地にまれに生育”との記載がありました。
いずれにしても、出会うことの少ない貴重な植物ですので、機会がありましたらぜひ特徴的な果実(※カタバミに似た大きな円柱形をしているそうです。)も確認してみていただければ幸いです。
回答日2019年03月22日
ねこねこ
小林先生、いつも有難うございます。
それなりの標高の登山の折には「コミヤマカタバミ」を見かけたことは今まで何度もありましたが、この撮影時には「オオヤマカタバミ」の存在自体を知りませんでしたので、これが「ミヤマカタバミ」の出始めなのかと思ってました。
ところが最近「オオヤマカタバミ」の記載を見る機会があったので、もしやと見直したところです。
もしそうであれば希少な植物のようなのであえて山名は伏せて投稿いたしましたが、ご紹介いただきました「1998年版埼玉県植物誌」に記載されている生育地のまさにそのとおりのような場所で見つけました。
同じ場所での再見も難しいかもしれませんが、いずれまた何処かで出会うかもしれませんので常に意識しておきたいと思います。
それなりの標高の登山の折には「コミヤマカタバミ」を見かけたことは今まで何度もありましたが、この撮影時には「オオヤマカタバミ」の存在自体を知りませんでしたので、これが「ミヤマカタバミ」の出始めなのかと思ってました。
ところが最近「オオヤマカタバミ」の記載を見る機会があったので、もしやと見直したところです。
もしそうであれば希少な植物のようなのであえて山名は伏せて投稿いたしましたが、ご紹介いただきました「1998年版埼玉県植物誌」に記載されている生育地のまさにそのとおりのような場所で見つけました。
同じ場所での再見も難しいかもしれませんが、いずれまた何処かで出会うかもしれませんので常に意識しておきたいと思います。
回答日2019年03月22日
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