イヌノフグリでしょうか
いいね!4件
推察される和名 | オオイヌノフグリ |
自信度 | ★★★ |
撮影場所 | 栃木県 / 鹿沼市 |
撮影日時 |
小学校の先生の友人から質問がありました。
「小学校の子どもが白いオオイヌノフグリを見つけたと言って学校に持ってきてくれました。でも花が小さく色も違うのでオオイヌノフグリではないことは分かりましたが、種名がよく分かりません。
イヌノフグリの可能性もありますが。
場所は山あいのあぜ道、オオイヌノフグリの中にあったそうです。」
花の大きさ、茎の毛の生えぐわいなどからイヌノフグリではないかと思いますが確信が持てません。もしイヌフグリであればこの地域では初見になると思います。
どなたかご教示ください。
「小学校の子どもが白いオオイヌノフグリを見つけたと言って学校に持ってきてくれました。でも花が小さく色も違うのでオオイヌノフグリではないことは分かりましたが、種名がよく分かりません。
イヌノフグリの可能性もありますが。
場所は山あいのあぜ道、オオイヌノフグリの中にあったそうです。」
花の大きさ、茎の毛の生えぐわいなどからイヌノフグリではないかと思いますが確信が持てません。もしイヌフグリであればこの地域では初見になると思います。
どなたかご教示ください。
hkoichi
投稿日 | 2018年04月01日 |
最終更新日 | 2019年03月05日 |
閲覧数 | 5,719 Views |
専門家の回答
小林先生(長池公園)
小林健人先生(長池公園副園長)からコメントがありましたので掲載します(事務局)
***
種名:オオイヌノフグリ
確からしさ:★★★
識別ポイント:花柄の長さ、果実の形状、花と葉の形態
参考図鑑:日本帰化植物写真図鑑第1巻ほか
**
この植物は、除草剤等の農薬の影響で花が小型化し、色が抜けてしまったオオイヌノフグリと思われます。
決め手は、1.5cm以上はありそうに見てとれる長い花柄(果柄)と、果実の先端がやや尖っていることです。
薬剤を使用している田んぼの畦や道ばたでは、このような白くて間延びしたオオイヌノフグリを時々見かけます。
よく見間違われる種との相違点を以下に示します。
タチイヌノフグリやコテングクワガタは葉が対生です。
フラサバソウは、花期でも根元に子葉が見られるほか、葉の切れ込みはよりシンプルで全体に毛が目立ちます。
コゴメイヌノフグリは、花が純白で丸みを帯びており、全体多毛で大きな株を作ります。
イヌノフグリは花柄がごく短く、花はより小型で通常ピンク色(青味がかることはない)、葉の鋸歯は2~3対程度で葉柄がやや長めであることが多いです。
(※以前、茎の毛の様子を比較観察してみましたが、イヌノフグリとオオイヌノフグリとで生え方の違いはあまり感じませんでした。)
また、どの種も、果実の形状が少しずつ異なっています。
見慣れたオオイヌノフグリの中からこうした個体を見つけ出すのは、簡単なことではありませんから、小学生にして本当に素晴らしい観察眼だと感動しました。
種としては決して珍しいものではないかもしれませんが、この発見は大変意味のある気付きです。
身近な草花をじっくり見比べることで、通学路や身の回りの環境状態、そしてその背景にある人々の暮らしまでもが見えてくるように、一つの雑草から無限に広がる世界があります。
発見者の方には、その第一歩として、ぜひありのままをお話下さい。
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種名:オオイヌノフグリ
確からしさ:★★★
識別ポイント:花柄の長さ、果実の形状、花と葉の形態
参考図鑑:日本帰化植物写真図鑑第1巻ほか
**
この植物は、除草剤等の農薬の影響で花が小型化し、色が抜けてしまったオオイヌノフグリと思われます。
決め手は、1.5cm以上はありそうに見てとれる長い花柄(果柄)と、果実の先端がやや尖っていることです。
薬剤を使用している田んぼの畦や道ばたでは、このような白くて間延びしたオオイヌノフグリを時々見かけます。
よく見間違われる種との相違点を以下に示します。
タチイヌノフグリやコテングクワガタは葉が対生です。
フラサバソウは、花期でも根元に子葉が見られるほか、葉の切れ込みはよりシンプルで全体に毛が目立ちます。
コゴメイヌノフグリは、花が純白で丸みを帯びており、全体多毛で大きな株を作ります。
イヌノフグリは花柄がごく短く、花はより小型で通常ピンク色(青味がかることはない)、葉の鋸歯は2~3対程度で葉柄がやや長めであることが多いです。
(※以前、茎の毛の様子を比較観察してみましたが、イヌノフグリとオオイヌノフグリとで生え方の違いはあまり感じませんでした。)
また、どの種も、果実の形状が少しずつ異なっています。
見慣れたオオイヌノフグリの中からこうした個体を見つけ出すのは、簡単なことではありませんから、小学生にして本当に素晴らしい観察眼だと感動しました。
種としては決して珍しいものではないかもしれませんが、この発見は大変意味のある気付きです。
身近な草花をじっくり見比べることで、通学路や身の回りの環境状態、そしてその背景にある人々の暮らしまでもが見えてくるように、一つの雑草から無限に広がる世界があります。
発見者の方には、その第一歩として、ぜひありのままをお話下さい。
回答日2018年04月15日
hkoichi
回答ありがとうございました。この学校は自然教育に大変力を入れている学校で私も自然観察のお手伝いをしています。ある生徒はオオイヌノフグリが古い図鑑と最新の図鑑で違っているのを疑問に思い自分で調べ新エングラーとAPGに到達しました。これからが楽しみです。
回答日2018年04月16日
回答
hkoichi
念のため花と茎の部分をトリミングした画像です。
回答日2018年04月02日
suzuki
イヌノフグリなら、花びらはもっと赤味が強いです。フラサバソウはどうでしょうか?
回答日2018年04月03日
hkoichi
ありがとうございます。フサラバソウとは実の形が違うようです。写真で見たかぎりイヌノフグリ類4種のどれにも該当しない感じです。私も写真でしか見ていなく、近いうちに現地に案内してもらって確認する予定です。
回答日2018年04月04日
まっつん
イヌノフグリ、フラサバソウ、オオイヌノフグリ 、コゴメイヌノフグリ、コテングクワガタの五種の中では、もっともイヌノフグリに近いかと思います。
茎に生える毛がねていること、葉の形から判断しました。
補足ですが、これらの仲間は花の色や形の変異が大きいので、葉や毛の様子を見ることも大事かと思います。
茎に生える毛がねていること、葉の形から判断しました。
補足ですが、これらの仲間は花の色や形の変異が大きいので、葉や毛の様子を見ることも大事かと思います。
回答日2018年04月11日
為右衛門
解決済みのところにお邪魔して済みません。群馬県でもイヌノフグリは希少種になっていてなかなか見かけることができません。栃木県では『栃木高等植物目録改訂版』によると黒磯市、黒羽町、鹿沼市など10か所以上で確認されているようで、うらやましいことです。何かのご参考になればと、私の観察したイヌノフグリの写真をはっておきます。
回答日2018年04月16日