専門家の回答
小林先生(長池公園)
小林先生(長池公園副園長)からコメントがありましたので掲載します(事務局)
* * *
種名
テリハアカショウマ
確からしさ
★★☆
識別ポイント
葉の形態と付き方、生育分布
参考図鑑
色で見分ける九州の野の花 春 (西日本新聞社)
コメント
写真の植物は、テリハアカショウマ(Astilbe thunbergii var. kiusiana)の蕾のようです。
アカショウマ(ユキノシタ科)の変種で、葉に厚みと艶があるものです。
九州では、母種のアカショウマがほとんど分布しない代わりに、本変種が広く分布しています。
一見すると、赤い花が集まり垂れ下がっているように見えることから、カライトソウやワレモコウ、タデの仲間などを彷彿とさせますが、まずは写真の植物が蕾の状態であることにご注意下さい。
この後、蕾が開花する頃にはさらに花序が立ち上がったり、枝分かれがはっきりしたりして、今とはまるで異なる姿に変化していく可能性があります。
そこで、蕾を持った花序の形態はひとまず置いておき、現段階では、葉の形態を手がかりに推察するのが適切です。
さて、葉を見てみると、非常に特徴的な出方をした複葉であることがわかります。
このような規則的な複葉(三回三出複葉)を持つ草本は、キンポウゲ科、メギ科、ユキノシタ科、バラ科、セリ科などに絞られます。
重鋸歯があり葉先が尾状に伸びる小葉、斜上する葉柄、そして先述のたくさんの蕾を持った花序の様子から、ユキノシタ科のアカショウマと推察しました。
さらに、撮影地が阿蘇ということで、九州で最もポピュラーなアカショウマの変種「テリハアカショウマ」と考えるのが妥当、というわけです。
また、ksaさまもお気付きのように、葉の縁に沿って赤いラインが入っている点は、テリハアカショウマではしばしば見られる形質のようです。
これも、他の植物ではあまり見られない重要な手がかりといえるでしょう。
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種名
テリハアカショウマ
確からしさ
★★☆
識別ポイント
葉の形態と付き方、生育分布
参考図鑑
色で見分ける九州の野の花 春 (西日本新聞社)
コメント
写真の植物は、テリハアカショウマ(Astilbe thunbergii var. kiusiana)の蕾のようです。
アカショウマ(ユキノシタ科)の変種で、葉に厚みと艶があるものです。
九州では、母種のアカショウマがほとんど分布しない代わりに、本変種が広く分布しています。
一見すると、赤い花が集まり垂れ下がっているように見えることから、カライトソウやワレモコウ、タデの仲間などを彷彿とさせますが、まずは写真の植物が蕾の状態であることにご注意下さい。
この後、蕾が開花する頃にはさらに花序が立ち上がったり、枝分かれがはっきりしたりして、今とはまるで異なる姿に変化していく可能性があります。
そこで、蕾を持った花序の形態はひとまず置いておき、現段階では、葉の形態を手がかりに推察するのが適切です。
さて、葉を見てみると、非常に特徴的な出方をした複葉であることがわかります。
このような規則的な複葉(三回三出複葉)を持つ草本は、キンポウゲ科、メギ科、ユキノシタ科、バラ科、セリ科などに絞られます。
重鋸歯があり葉先が尾状に伸びる小葉、斜上する葉柄、そして先述のたくさんの蕾を持った花序の様子から、ユキノシタ科のアカショウマと推察しました。
さらに、撮影地が阿蘇ということで、九州で最もポピュラーなアカショウマの変種「テリハアカショウマ」と考えるのが妥当、というわけです。
また、ksaさまもお気付きのように、葉の縁に沿って赤いラインが入っている点は、テリハアカショウマではしばしば見られる形質のようです。
これも、他の植物ではあまり見られない重要な手がかりといえるでしょう。
回答日2018年06月12日
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