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新しいワシタカ類の見方と識別

幼鳥をきちんと見てみよう

2018-08-31

先崎啓究=文と写真

 

夏も終盤となり、フィールドでは無事に巣立ったワシタカの幼鳥たちを見かける機会も増えてきました。独り立ちした幼鳥たちは羽ばたき方もまだ下手で、身にまとった羽は11枚とても綺麗なものです。この幼羽はほとんどの場合、来年の春までは換羽せず、羽の模様はしばらく変わりません。

一方、繁殖を終えたこの時期の成鳥は、換羽真っ盛りでお世辞にも綺麗とは言えない姿をしています。また、繁殖に参加できなかった若い個体や、残念ながら繁殖を初期で失敗してしまった成鳥の中にも換羽が終了し、綺麗になった個体が見られます。今回はハイタカ、オオタカの基本的な幼鳥の特徴と、換羽差や翼形、若い個体についてご紹介しようと思います。

 

ハイタカとオオタカの幼羽

まずは幼鳥の模様を見ていきましょう。

 
写真1 オオタカ雄幼鳥。体に比べて頭が大きく見えるバランスから雄と考えられる(9月/北海道)

 


写真2 オオタカ雄幼鳥。写真1と同一個体(9月/北海道)

 

オオタカ幼鳥(写真1)は、成鳥に比べて主に以下のような特徴があります。

①全体に褐色

②体下面は褐色ベースの色で黒褐色の縦斑模様

③上面から顔も褐色味が強い

④各雨覆や肩羽、上尾筒には淡褐色の羽縁が見られる

このように白黒の印象が強い成鳥(成鳥の写真は前回の連載1回目、もしくはサイト内の図鑑を参照ください)とは模様が異なります。

 

続いてハイタカを見ていきましょう。


写真3 ハイタカ雌幼鳥。体に比べて頭が小さく見えるバランスから雌と考えられる。(9月/北海道)

 

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