専門家の回答
小林先生(長池公園)
小林先生(長池公園副園長)からコメントがありましたので、掲載します。
なお、すでにお答えいただいているyamasyoku様とは別にコメントをいただいておりました。
(事務局)
***
種名
アレチハナガサ
確からしさ
★★★
識別ポイント
花と花穂の形態、茎の毛、葉の付き方
参考図鑑
日本帰化植物写真図鑑(農文協)ほか
コメント
ご推察のとおり、写真の植物はアレチハナガサでよろしいかと思います。
この仲間は複数の外来種が知られています。
アレチハナガサ、ダキバアレチハナガサ、ヤナギハナガサ、ヒマクマツヅラなどが挙げられます。(※園芸種を除く)
主な特徴をまとめてみました。
アレチハナガサ
・空き地や道端、河川敷などで最も普通に見られる。よく群生する。
・花穂は枝分かれした先端に付き、動物の尻尾のように細長い。
・花は小さく、筒部(花のすぼまっているほうの部分)も短くて萼筒からあまり飛び出さない。
・茎にはまばらに毛が生えている。茎断面は中空。
・上部の葉は茎を抱かず、葉の柄はほとんど無い。鋸歯(縁のギザギザ)は粗く、切れ込みの数も少ない。
ダキバアレチハナガサ
・沿海地での発見事例が多いが、認識されるようになったのが比較的最近のため、分布状況は不明。
・花穂は枝分かれした先端に付き、動物の尻尾のように細長い。
・花は小さく、筒部(花のすぼまっているほうの部分)も短くて萼筒からあまり飛び出さない。苞が萼筒よりも明らかに長い。
・茎には剛毛が多数ある。茎断面は中実(空洞が無い)。
・上部の葉は茎を抱きこみ(葉の付け根が茎の3倍程度の幅)、葉の柄は全く無い。鋸歯は細かく、葉の中央部が最大幅になる。
ヤナギハナガサ
・空き地や道端などでやや普通に見られる。アレチハナガサほど群生はせず、庭先などからの逸出由来のことが多い。
・花穂は枝分かれした先端に頭状にまとまって多数付き、派手やか。
・花は大きく、筒部(花のすぼまっているほうの部分)も長くて萼筒から飛び出している。
・茎には剛毛や腺毛が多数ある。茎断面は中空。
・上部の葉は茎を抱きこみ(葉の付け根が茎の3倍程度の幅)、葉の柄は全く無い。鋸歯は細かく、葉の幅にメリハリが無く葉縁が平行ぎみ。
ヒメクマツヅラ
・分布は局地的で、稀な種類。西日本を中心とする暖地に帰化している。
・花穂は枝分かれした先端に付き、動物の尻尾のように細長い。クマツヅラに近い印象。(※クマツヅラは葉がヨモギ状に深く切れ込む)
・花はやや青味がかり、ごく小さい。筒部(花のすぼまっているほうの部分)も短くて萼筒からほとんど飛び出さない。
・茎はほぼ無毛。茎断面は中空。
・葉は茎を抱かず、はっきりとした柄がある。鋸歯(縁のギザギザ)は粗くて切れ込みがやや深い。
以上を踏まえて、アレチハナガサと判断できるかと思います。
区別する上での大事なポイントは、花と花穂の形態、茎の毛、葉の付き方です。
遠景も撮影していただいたことで、茎葉の様子もよくわかりますね。
この仲間の中ではもっともよく見かける種類ですので、ぜひじっくりと観察してみて下さい。
なお、アレチハナガサ近縁種の詳しい識別につきましては、以下のサイトが大変参考になりますので併せてご覧下さい。
日本の野生植物検索表
http://syokubutukensaku.o.oo7.jp/zukensaku008.html
なお、すでにお答えいただいているyamasyoku様とは別にコメントをいただいておりました。
(事務局)
***
種名
アレチハナガサ
確からしさ
★★★
識別ポイント
花と花穂の形態、茎の毛、葉の付き方
参考図鑑
日本帰化植物写真図鑑(農文協)ほか
コメント
ご推察のとおり、写真の植物はアレチハナガサでよろしいかと思います。
この仲間は複数の外来種が知られています。
アレチハナガサ、ダキバアレチハナガサ、ヤナギハナガサ、ヒマクマツヅラなどが挙げられます。(※園芸種を除く)
主な特徴をまとめてみました。
アレチハナガサ
・空き地や道端、河川敷などで最も普通に見られる。よく群生する。
・花穂は枝分かれした先端に付き、動物の尻尾のように細長い。
・花は小さく、筒部(花のすぼまっているほうの部分)も短くて萼筒からあまり飛び出さない。
・茎にはまばらに毛が生えている。茎断面は中空。
・上部の葉は茎を抱かず、葉の柄はほとんど無い。鋸歯(縁のギザギザ)は粗く、切れ込みの数も少ない。
ダキバアレチハナガサ
・沿海地での発見事例が多いが、認識されるようになったのが比較的最近のため、分布状況は不明。
・花穂は枝分かれした先端に付き、動物の尻尾のように細長い。
・花は小さく、筒部(花のすぼまっているほうの部分)も短くて萼筒からあまり飛び出さない。苞が萼筒よりも明らかに長い。
・茎には剛毛が多数ある。茎断面は中実(空洞が無い)。
・上部の葉は茎を抱きこみ(葉の付け根が茎の3倍程度の幅)、葉の柄は全く無い。鋸歯は細かく、葉の中央部が最大幅になる。
ヤナギハナガサ
・空き地や道端などでやや普通に見られる。アレチハナガサほど群生はせず、庭先などからの逸出由来のことが多い。
・花穂は枝分かれした先端に頭状にまとまって多数付き、派手やか。
・花は大きく、筒部(花のすぼまっているほうの部分)も長くて萼筒から飛び出している。
・茎には剛毛や腺毛が多数ある。茎断面は中空。
・上部の葉は茎を抱きこみ(葉の付け根が茎の3倍程度の幅)、葉の柄は全く無い。鋸歯は細かく、葉の幅にメリハリが無く葉縁が平行ぎみ。
ヒメクマツヅラ
・分布は局地的で、稀な種類。西日本を中心とする暖地に帰化している。
・花穂は枝分かれした先端に付き、動物の尻尾のように細長い。クマツヅラに近い印象。(※クマツヅラは葉がヨモギ状に深く切れ込む)
・花はやや青味がかり、ごく小さい。筒部(花のすぼまっているほうの部分)も短くて萼筒からほとんど飛び出さない。
・茎はほぼ無毛。茎断面は中空。
・葉は茎を抱かず、はっきりとした柄がある。鋸歯(縁のギザギザ)は粗くて切れ込みがやや深い。
以上を踏まえて、アレチハナガサと判断できるかと思います。
区別する上での大事なポイントは、花と花穂の形態、茎の毛、葉の付き方です。
遠景も撮影していただいたことで、茎葉の様子もよくわかりますね。
この仲間の中ではもっともよく見かける種類ですので、ぜひじっくりと観察してみて下さい。
なお、アレチハナガサ近縁種の詳しい識別につきましては、以下のサイトが大変参考になりますので併せてご覧下さい。
日本の野生植物検索表
http://syokubutukensaku.o.oo7.jp/zukensaku008.html
回答日2018年11月19日
コロン
小林先生
ありがとうございます!
「動物の尻尾のように細長い」ものと「枝分かれした先端に頭状にまとまって多数付き、派手やか」なものがあるのですね。イメージがわかりやすいです。
特徴はとても覚えられませんが、「花と花穂の形態、茎の毛、葉の付き方」をチェックするように覚えておきます。
お二人とも同じサイトを挙げられたということややっぱりそのサイトがわかりやすいのですね。
ありがとうございます!
「動物の尻尾のように細長い」ものと「枝分かれした先端に頭状にまとまって多数付き、派手やか」なものがあるのですね。イメージがわかりやすいです。
特徴はとても覚えられませんが、「花と花穂の形態、茎の毛、葉の付き方」をチェックするように覚えておきます。
お二人とも同じサイトを挙げられたということややっぱりそのサイトがわかりやすいのですね。
回答日2018年11月22日
そうちゃん
住まいの周りに、このチッチャナ薄紫色の花が咲いています。
名前が知りたいです。よろしく!
名前が知りたいです。よろしく!
回答日2020年06月07日
そうちゃん
先と同じ花でしょうか?
回答日2020年06月07日
回答
yamasyoku
仰るとおり、似たものが多いので確信を持って言えませんが、アレチハナガサで良い様に思います。
よく似たヤナギハナガサやダキバアレチハナガサは葉が茎を抱くとのことですが、写真のものはあまり抱いて無い様に見えますよね?茎の上部の葉がちょっと写っているだけなのでちょっと見えにくいですが。
ヤナギハナガサは花の付方が違うのでヤナギハナガサではないと思います。
また観察する機会に、葉の抱き具合がもう少し分かる様な写真を撮られると良いかと思います。あと、花の部位の長さ等も調べるポイントの様ですよ。
このサイトが分かりやすいかも知れません。
↓
http://syokubutukensaku.o.oo7.jp/zukensaku008.html
よく似たヤナギハナガサやダキバアレチハナガサは葉が茎を抱くとのことですが、写真のものはあまり抱いて無い様に見えますよね?茎の上部の葉がちょっと写っているだけなのでちょっと見えにくいですが。
ヤナギハナガサは花の付方が違うのでヤナギハナガサではないと思います。
また観察する機会に、葉の抱き具合がもう少し分かる様な写真を撮られると良いかと思います。あと、花の部位の長さ等も調べるポイントの様ですよ。
このサイトが分かりやすいかも知れません。
↓
http://syokubutukensaku.o.oo7.jp/zukensaku008.html
回答日2018年11月17日
コロン
yamasyoku様
ありがとうございます!
「萼筒」など、図鑑を見てもピンとこなかったことがよくわかるサイトでした。
どんな時もはっぱの部分をもっと撮らないといけないですね…。
ありがとうございます!
「萼筒」など、図鑑を見てもピンとこなかったことがよくわかるサイトでした。
どんな時もはっぱの部分をもっと撮らないといけないですね…。
回答日2018年11月22日