ニッコウネコノメでしょうか？

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推察される和名	ニッコウネコノメ
自信度	★★☆
撮影場所	群馬県
撮影日時	2018-04-05

よく似ているニッコウネコノメとヨゴレネコノメの同定で悩んでいます。とくに開花時の萼片の様子が、「平開」ならニッコウ、「直立・斜開」ならヨゴレということになると思いますが、写真のように一部平開、一部斜開となると判断に困ります。この場合は、平開しているものが１花でもあれば、「平開する性質をもつもの」として、ニッコウネコノメに分類していいのでしょうか？どなたかご教示いただければ幸いです。

為右衛門

投稿日	2018年04月17日
最終更新日	2019年03月05日
閲覧数	2,090 Views

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回答

yamasyoku

どうも。
日本の野生植物やいがりまさし氏の撮れたてドットコム等を見ると、ヨゴレネコノメは雄蕊が4つの場合が多い様です(イワボタン、ニッコウは8が多い)。また、萼片が平開するといっても、初めは閉じていたものが徐々に開いていくのでしょうから、投稿された写真の直立しているものは、未だ閉じている状態なのではないでしょうか？
あと、ヨゴレネコノメの葯は、もう少し赤っぽい様です。図鑑では、ヨゴレが暗紅色でニッコウが暗紅紫色とありますが、なんじゃそりゃ～、っ感じの微妙な違いですよね(笑)
そう考えると、ニッコウネコノメの様な気がします。まぁ、変種関係ですし、分類学的にも中々難しい様ですけどね…

回答日2018年04月18日

為右衛門

ご教示ありがとうございます。確かに、いま閉じている萼片もいずれは平開するというふうに考えることはできると思います。また、「直立・斜開」が指標になるヨゴレ～なら、１花でも平開していたらおかしいだろうな、という思いもあります。ただ、そこはあくまで推定でしかないところがもどかしいところです。なので、専門的な知識をお持ちの方のご意見をおききしたかったところです。yamashokuさんのご意見も十分参考にさせていただきます。なお、雄しべの数はヨゴレでも８個のことがあるようで、こちらは決め手にならないかと考えています。

回答日2018年04月18日

suzuki

「花時に萼片が平開」か「直立」かの判断は、どのような状態を「花時」と表現しているかが分かれば、それほど悩まないのではないかと思います。
この仲間は花弁がないので、葯が成熟してから裂開し花粉を放出して萎びるまでの間を「花時」と考えるのが良いです。（植物学における「anthesis」の狭義の意味もこれです。）
この写真では、花糸の先端が灰色になっている花がいくつもありますが、これはすでに花粉が放出されて葯が落ちた状態なので、すでに「花後」です。例えば左下の一番手前の花では萼が直立に近い状態ですが、これは花後に萼が閉じようとしているところに見えます。
一方、元気な赤い葯がついている花では、萼片はすべて平開しているように見えます（特に萼片の上部は）。
ということでこの植物は、開花時には萼片が平開しており、葉や萼片の色や形からしても、ニッコウネコノメで良いのでは？と思いますが、いかがでしょうか。

回答日2018年04月19日

為右衛門

丁寧な説明をいただきありがとうございました。特に、「花時」をどうとらえるかについては勉強になりました。yamashokuさんからの回答もあわせ、ニッコウネコノメと同定したいと思います。

回答日2018年04月19日