イヌゴマであってますか？

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推察される和名	エゾイヌゴマ
自信度	★★★
撮影場所	群馬県 / 鬼押出し園
撮影日時	2018-08-12

先週末、軽井沢の鬼押出し園で見ました。
なんとなく、シソ科っぽいなと思って「山に咲く花」をめくってみました。
イヌゴマが近いような気がするのですが、あまり自信がありません。

どなたかご教示お願いします。

宇宙しめじ

投稿日	2018年08月17日
最終更新日	2019年03月01日
閲覧数	1,515 Views

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専門家の回答

小林先生（長池公園）

小林先生（長池公園副園長）から回答がありましたので掲載します（事務局）

＊＊＊
種名
エゾイヌゴマ

確からしさ
★★☆

識別ポイント
生育環境、花・萼片・葉の形態、茎の毛

参考図鑑
神奈川県植物誌2001、原色日本植物図鑑草本編（1）合弁花類（保育社）ほか

コメント
ご推察のとおり、写真の植物はイヌゴマ（広義）でお間違いありませんが、茎・葉・萼に剛毛が多いことから区別される変種のエゾイヌゴマのようにお見受けします。

具体的には、ぱっくりと口を開けたような大きな花、先が刺状に尖り開出する萼片、十字対生する細長い葉などがイヌゴマを同定するポイントになります。
イヌゴマは主に3つの変種に分けられており、それぞれの特徴は以下のとおりです。

①イヌゴマ
茎に下向きの短い逆刺がまばらに見られるもの。萼や茎は緑色のことが多い。全国の平地～山地に分布。

②エゾイヌゴマ
茎に逆刺とともに剛毛（開出毛）が見られるもの。葉や萼にも剛毛がある。萼や茎は赤味がかる傾向がある。（※緑色の個体もある。）近畿地方を西南限として北日本を中心に分布。関東以西では高原や高層湿原など山地に多い。

③ケナシイヌゴマ
茎は無毛で逆刺も剛毛も見られない。萼や茎は通常緑色。主に九州以西に分布。

毛の量などには違いが微妙なものもあり、必ずしも無理に変種を見分ける必要はありません。
ただし、典型的なイヌゴマの写真のみが掲載されている図鑑では、
エゾイヌゴマのような個体と出会ったときに自信を持って同定することが難しいと思われます。
イヌゴマには生育場所によって見た目に変異があるということを分かりやすく示す意味で、
各変種のご紹介をさせていただきました。
また、写真からは茎の毛が目立つように見えるのですが、
実際には逆刺に光が当たって際立って見えているだけかもしれません。
もう少しアップの写真がありましたら、より正確に判断できるものと思われます。
以上、参考にしていただけましたら幸いです。

＊＊＊

イヌゴマの掲載ページ一覧
https://i-zukan.jp/category/syu?category_id=10121

エゾイヌゴマの掲載ページ一覧
https://i-zukan.jp/category/syu?category_id=10125

ケナシイヌゴマの掲載ページ一覧
https://i-zukan.jp/category/syu?category_id=10124

回答日2018年08月18日

宇宙しめじ

どうも、ご丁寧にありがとうございます。
３つも変種があるんですね……。
アップは撮っていなかったので、今度からは撮るようにします。
ありがとうございました！

回答日2018年08月21日