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今年こそ見分けたい!身近な植物識別講座

第6回 イヌノフグリの仲間

2019-02-27

この連載では、掲示板でもお馴染みの小林健人先生(長池公園 副園長)が、ご自身の経験を交えながら、その季節によく見られる身近な植物の見分け方を教えてくださいます。

第6回目は"イヌノフグリの仲間"です。 


 

春一番に咲く身近な草花

春一番に咲く草花といえば何ですか?観察会などで参加者にそんな質問を投げかけてみると、思い付くままに“タンポポ、スミレ、フクジュソウ・・”といった答えが返ってきます。春を連想する草花は人それぞれですが、どの種名を挙げた方も、いつもの場所にいつもの花が咲くことで春の訪れを感じ、一年ぶりの再会を喜んでいることが伝わってきます。私がまず思い浮かべるのはオオイヌノフグリです。オオイヌノフグリは、もともとヨーロッパ原産の外来植物でありながら、現在ではほぼ全国で身近な雑草として親しまれており、雑草界の知名度もトップクラスといって過言ではないでしょう。何を隠そう、私自身が初めてその姿と名前を認識した野生植物は本種でした。小学2年生の始業式、当時の校長先生が朝の講話で“通学路に咲くオオイヌノフグリ”のことを教えてくれたのです。以来、毎年春になると欠かさずにこの花との再会を楽しんでいます。ところでオオイヌノグリには、よく似た近縁の種類がいくつか知られています。3mmほどの小さな花が可愛らしいタチイヌノフグリや桃色の控えめな花を咲かせるイヌノフグリ、比較的最近見られるようになった純白花のコゴメイヌノフグリなど、どれもオオイヌノフグリに勝るとも劣らない魅力的な花ばかりです。今回は、イヌノフグリの仲間とそれらの開花期における見分け方を整理してみたいと思います。

早春の道端で再会したオオイヌノフグリの花早春の道端で再会したオオイヌノフグリの花

犬の陰嚢(睾丸)そっくりなイヌノフグリの果実犬の陰嚢(睾丸)そっくりなイヌノフグリの果実

 

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小林健人(こばやし・たけと)

八王子市長池公園副園長。1987年神奈川県生まれ。多摩丘陵周辺の植物相解明をライフワークとしており、フィールドで過ごす時間は年間300日を超える。『新八王子市史』で執筆を担当したシダの仲間と外来植物が特に好き。

 

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