最近ありがたいことに、図鑑jpを「なんとなく知っているけれど、そもそもどういうサービスか知らない」という方が増えてきたなーと感じています。それに、サービス開始から1年以上経って、掲示板での専門家回答やコラム、種群別のキャンペーンなど、サービスが少しずつ増えてわかりにくくなっているのも事実。
そのあたりを説明しよう!と思ったのですが、そうするとそもそも図鑑の話から始めなければならないと思いました(笑)

まずはこちらの表。

最近ブームと言われるものは、小学館さんのNEOなどに代表される「子ども向け図鑑」や、「ざんねんないきもの事典」(高橋書店)のような「おもしろ図鑑」ですが、図鑑jpは「学術図鑑」「実用図鑑」と分類される愛好者やプロの方が利用する図鑑を掲載するサービスとしています。
よく事務局では「所詮オタク向けサービスだからさ!」と自虐的なのか誇らしげなのかわからない会話がなされるのですが、まあそういうことです。

図鑑jpでは、こういった図鑑は、単に名前を調べるだけのものではなく...生物そのものの生態や生態系を知るための入口と考えています。

めんどくさくなってきたので図鑑jpの事業提案書の冒頭文をそのまま引用します。

生きものを分類するのは人間の本能です。書籍としての図鑑は、それをかなえるために作られてきました。ひとは、図鑑を入口に生きものの名前を知り、そこから自然との関係がはじまります。

日本は諸外国と比べて、一般愛好家が使えるような質の高い図鑑が例外的に多い国です。各出版社は、専門家の使用にも耐えられるような、学術的にもレベルが高い図鑑を多く出版し、いろいろな生物愛好家の好奇心を満たし、日本の自然を知るために大きな貢献をしてきました。

しかし、現在の出版事情の中で、特に専門家によってオーソライズされたきちんとした図鑑類は絶版、超高定価化し、あるいはそもそも出版されないといったことが増えています。

一方で、生きものを調べる...今風に言うと生物多様性を記録するという意味・価値は高くなる一方で、それを担保し支えてきた図鑑が手に入らないとうことは、大きな損失です。

伝わりましたでしょうか。
もともと、図鑑jpを運営する山と溪谷社では、自然ジャンルで何か新しい事業を...と考えきましたが、その時に「図鑑」は外せないよね、と思ったのは上記のような理由です。

図鑑jpでは、これらの図鑑を定額制・電子書籍読み放題の形で、必要な人が必要なときに手にしながら、ビジネスとして回していけるように、という意図でスタートしました。


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