2018年7月の一覧
昆虫コースで「近日公開」となっていた『日本原色アブラムシ図鑑」を公開しました。
ちょっとぎょっとしてしまう写真が並んでいることは否定しませんが、和名を見ているだけで本当に植物との関係が深いんだなあということがわかります。
---
ハナトラノオコブアブラムシ
ツリフネソウアブラムシ
ウツギトックリアブラムシ
ミツバウツギトックリアブラムシ
チューリップヒゲナガアブラムシ
---
最後には、通常の和名・学名索引の他に「寄主植物和名別アブラムシ和名一覧」といったページも。
そもそも図鑑jpって?【6】で書きましたように、質問・報告掲示板はユーザの方に「知りたいことを質問する」「これ見たよ!と共有する」していただくことが目的なのですが、サービスとしてはもう一つ重要な意図があり設けています。
図鑑jpの事業提案書の冒頭には、次のように書いてあります。
今、最高の図鑑は、これまでに出版された書籍の図鑑です。しかし、遺伝子解析などにより日々新しい知見が増え、また、多くのユーザーの目による情報もデジカメやネットの普及によって増えています。書籍の図鑑を前提に、それを土台にユーザーが情報を投稿することで補完し、成長するプラットフォームとして機能し、「究極の図鑑」をつくる場を提案します。
北海道大学出版会様の『日本産トンボ目幼虫検索図説』。
正に専門図鑑! トンボ目幼虫...つまり、ヤゴだけの検索図鑑です。しかも、ヤゴによって日本のトンボ目全体の分類が整理されている図鑑です。
6月の初旬に、河原でタンポポの綿毛がうごめくのを見つけて動画をとりました。バックに子供の「かわいい、タンポポのわたげみたーい」という声が入っていますが、そういう感じ。小さなアリが体より大きな綿毛を運んでいるのがかわいらしい感じでした。
図鑑jpでは、ユーザが自分の見た生き物の情報を質問したり報告したりする「質問・報告掲示板」を設けています。
掲示板の目的は大きく分けて2つあります。
1つはもちろん、「ユーザが、わからないことを質問したり、見たものを共有するため」です。
https://i-zukan.jp/contents/50
ポリネーター(送粉者)としてとても重要なマルハナバチ。この図鑑は、日本のマルハナバチの5亜属15種・6亜種を生態・生息環境写真約450枚と鮮明な標本写真約100枚を使って紹介した決定版図鑑です。
https://i-zukan.jp/contents/49
この度「昆虫」「その他動物」ジャンルが追加され、さらにラインナップが充実してきた図鑑jp。
今回新たに追加された『岐阜県の魚類』は、岐阜県で記録された全110種の魚類(在来73種、外来37種)を網羅した魚類図鑑です。 なんと岐阜県の在来種は73種類で、琵琶湖を有する滋賀県をも上回るそう。
図鑑jp、PC版のビューア(電子書籍ページ)はこのような画面になっています。
①和名・科名・学名で検索。2文字以上入力すると検索候補を表示
②図鑑・ページの切り替えができる
③画面中央をクリックすると、上下メニューの表示・非表示の切り替えができる
このほか、左右スワイプで前後のページへ移動、バーでページ移動、拡大縮小・目次・しおり機能など。
さて、そろそろ具体的なサービス内容を説明します。
まず、図鑑を使うための、最低限の機能として、和名・科名・学名で横断検索できるようにしています。
さて、そんな図鑑jpのサービスの土台は、タイトルの通り、複数出版社(正確には出版社だけではなく博物館やNPO法人にもはいっていただいています)を横断した、、定額制電子書籍の読み放題サービスです。
最近ありがたいことに、図鑑jpを「なんとなく知っているけれど、そもそもどういうサービスか知らない」という方が増えてきたなーと感じています。それに、サービス開始から1年以上経って、掲示板での専門家回答やコラム、種群別のキャンペーンなど、サービスが少しずつ増えてわかりにくくなっているのも事実。
そのあたりを説明しよう!と思ったのですが、そうするとそもそも図鑑の話から始めなければならないと思いました(笑)
まずはこちらの表。
最近ブームと言われるものは、小学館さんのNEOなどに代表される「子ども向け図鑑」や、「ざんねんないきもの事典」(高橋書店)のような「おもしろ図鑑」ですが、図鑑jpは「学術図鑑」「実用図鑑」と分類される愛好者やプロの方が利用する図鑑を掲載するサービスとしています。
よく事務局では「所詮オタク向けサービスだからさ!」と自虐的なのか誇らしげなのかわからない会話がなされるのですが、まあそういうことです。