第2回 上京したツミ
ツミという小型のタカがいます。もともとは、関東地方や中部地方の山地のほか、東北地方北部以北の平地から山地などでも繁殖していましたが、1970年代から東京を中心に、埼玉県や栃木県など、平地の住宅地や公園でも見られるようになりました。いまでは東京を中心とした首都圏周辺で繁殖し、そのまま、その場所周辺で冬を越す留鳥として生活する個体もいて、かなり一般的な鳥になっています。
ですが、ツミの場合はなぜか関東地方だけです。コゲラなどのように、山地から都市に進出した鳥はいますが、ツミは東海地方や関西地方では特に増えてはいないので、その理由はいまひとつ分かりません。今回は、その謎について考えてみます。
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